2021.04.05

【徒然本店】“第3の場所” こどもアトリエほーほーきっず(後編/取材)

今回の徒然本店は、「こどもアトリエほーほーきっず」の取材記事、後編です。前編はワークショップのレポート後編は主催者へのインタビューです。国立本店の大学生ライター、蒲公英(たんぽぽ)がお届けします。

国立市の富士見台で「こどもアトリエ ほーほーきっず」という子ども向けのアートワークショップが開催されている。

主催する加藤望さんは、なぜ「ほーほーきっず」を開こうと思ったのだろうか。ワークショップが終わったあと、インタビューをさせていただいた。

自由に作りたいイメージを描く子どもたち

「子どもが好きで、子どもの作るもの、行動に興味があるんです」

そう話す加藤さんは、自身の作品を作るときには幼少期の写真やその時に使っていたものを見返し、幼いときの気持ちを思い出すことでインスピレーションを受けるのだという。

加藤さんの銅版画作品の展示風景(Twitterより)

加藤さんは中学高校の美術教員免許も持っている。教員になろうと思わなかったのだろうか。

「学校の教員は私に合わないと思ったんです。指導要領には豊かな表現や情操を育むことなど立派な文言が並べられ、たくさんのことが求められているけど、美術の授業時間は年々減らされています。その限られた時間の中で自分のやりたいことをするのは難しいと思いました。授業では中学一年生はレタリング、二年生は遠近法、など指導内容がカリキュラムで決まっているけど、私はそれよりも自分が好きなものを描かせてあげたいんですね。そんな場所を作りたいと思って、ほーほーきっずを開いたんです」と彼女はいう。

「もっとのびのびしていいんだよ」

嬉しそうに自分の作品を見せる子ども

加藤さんがワークショップを行う上で心掛けていることは、「素でいる」ことだ。

“子どもだから”指導するのではなく、対等に接する。子どもは大人の嘘をすぐに見抜く。彼女は子どもと自分、どちらに対しても正直でいることを望んでいるという。

最後に、今後のことを聞いてみた。
「今後どうしていきたいかというよりは、家や学校の外で、安心して表現活動ができるこの場所を維持していきたい」と彼女はいう。

一生懸命つくった作品は子どもたちの宝物だ

ほーほーきっずは、家でも学校でもない、第3の場所。「子どもたちが安心できる場をつくりたい」という加藤さんの言葉にとても共感した。もしかしたら、子どもたちが日常の中で心を解放できる場は意外と少ないのかもしれない。それは、大人も同じだと感じている。引き続き、「地域」や「第3の場所」をキーワードに様々な場を取材していこうと思う。

本記事で紹介した場の詳細:
●ラマパゴス(ギャラリーと貸しスペース) インスタホームページ
東京都国立市富士見台1-14-2

●こどもアトリエ ほーほーきっず インスタ
版画作家のかとうのぞみさん( @katonozo2) が主催する、こどもたちのためのアトリエ。幼児・児童の親子や、小学生対象のアートワークショップを毎月企画。お問い合わせはインスタより。

text by TANPOPO
蒲公英
都内の大学生。自称、市井のジャーナリスト。
お散歩とお酒のおつまみが大好き。
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