2021.04.01

【徒然本店】“第3の場所” こどもアトリエほーほーきっず(前編/取材)

今回の徒然本店は、国立本店の大学生ライター、蒲公英(たんぽぽ)さんによる取材記事。「生まれ育った国立をもっと知りたい!」「そもそも地域ってなんだろう?」と疑問を持った彼は、国立本店を飛び出して、様々な「場」の取材を始めました。今回の取材先は、「こどもアトリエほーほーきっず」です。前編はワークショップのレポート後編は主催者へのインタビュー。ここでしか読めない、国立の一側面をお届けします。

JR南武線谷保駅から徒歩3分。国立市富士見台のギャラリースペース*の2階で、「こどもアトリエ ほーほーきっず*」という子ども向けのアートワークショップが開催されている。

ほーほーきっずのパンフレット。現在は月5回開催している

主催するのは加藤望(のぞみ)さん。2019年に広島市立大学芸術学研究科を修了し、現在は版画作家として活動。子ども向けのワークショップには学部生の頃から携わっており、障がい児のための放課後デイサービスでも活動している。

子どもたちと一緒に工作をする加藤望さん

自由な空間

取材当日のワークショップには、幼児から小学2年生まで計6人の子どもとその保護者が集まった。この日は「お雛祭りのタペストリーをつくろう」がテーマ。

まず、子どもたちは和の色紙から好きな色を選ぶ。「何の色にする?」と加藤さんが問いかけると、「私は藍鼠色!」などと普段言い慣れない色を声高に叫ぶ。みんな、すでに工作に夢中になっている。次に、選んだ色紙に出来上がりのイメージを下描きしていき、最後にフェルトや布で絵を作っていく。

カメラに気づかないほど夢中になっている子どもたち

みんな初めはテーマのお雛様を描いていたが、男の子が「この前水族館行ったから水族館描きたい!」と言うと、加藤さんは「なんでもいいよー」と一言。それを皮切りに、保育園の先生、海、色とりどりの旗やクラッカーなど好きなものを描き始めた(お雛様を描いた子は1人)。他方ずっと作業台の周りをウロウロし、なかなか描き始めない子もいる。だが加藤さんは無理に描かせようとせず、本人がやる気になるのを待つ。

安心できる場

府中市から姉妹で参加した姉のまおちゃん(右)と妹りのちゃん(左)

夢中になってフェルトを切り貼りしていた小学2年生のまおちゃんは、「楽しいー!」とご満悦。「学校も楽しいけど、ここは少人数だから何でも自由にできる。だから好き」と笑って話す。妹りのちゃんと一緒に遊べる場が増えて楽しそうだ。姉妹のお母さんは、「(子どもたちは)絵を塗ったりすることが好きだけど、家では多くの画材を用意できないし、汚されても困るのでとても助かっている」と話す。インスタでワークショップを知って参加したという。まおちゃんにコロナ禍の様子も聞いてみると、「マスクとか消毒にはもう慣れた。変だったけど今は慣れて普通の生活になった。(元の生活には)戻れない」と、小学2年生とは思えない達観ぶりだった。

兄妹連れで参加した国立市の主婦Mさんは、「近所に住んでいて、ちょくちょく参加していた。一緒に絵を描いてくれる優しい先生がいて、寺子屋みたい。安心して子どもを預けられる場所です」という。子どもたちが自ら学ぼうとする雰囲気を気に入っているようだ。

奥さんが教室を見つけたという国立市の会社員Tさんも、「何かしら習い事をさせたいと思っていたのでちょうど良かった」と話す。子どもがたくさんの道具を使って好きに工作できる場は、親御さんにとっても貴重な場ということがわかった。

「何作ろうかなー??」と子どもたち

ほーほーきっずを主催する加藤望さんは、「(場を持つことは)もっと先だと思ってた」という。2019年に広島から上京した彼女は、インスタでフォローしていたラマパコスが2020年9月からスペースの貸し出しを始めることをたまたま知り、応募。そこから、ほーほーきっずをスタートすることになった。

なぜ、加藤さんはこうした場を開こうと思ったのだろうか。ワークショップのあと、インタビューをさせていただいた。

後編へ続く(「子どもが好きで、子どもの作るもの、行動に興味があるんです。」)

本記事で紹介した場の詳細:
●ラマパゴス(ギャラリーと貸しスペース) インスタホームページ
東京都国立市富士見台1-14-2

●こどもアトリエ ほーほーきっず インスタ
版画作家のかとうのぞみさん( @katonozo2) が主催する、こどもたちのためのアトリエ。幼児・児童の親子や、小学生対象のアートワークショップを毎月企画。お問い合わせはインスタより。

text by TANPOPO
蒲公英
都内の大学生。自称、市井のジャーナリスト。
お散歩とお酒のおつまみが大好き。
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