2021.03.11

【徒然本店】「くにたち電子図書館」が開館!

新連載「徒然本店」は、国立本店を運営するほんとまち編集室のメンバーがそれぞれの日常を綴るエッセイです。今回は、秋元良仁がお届けします。

国立本店には、図書館みたいに壁一面の大きな本棚があります。棚のひとつひとつに参加メンバーがそれぞれが持ち寄った本を並べる素敵な本棚です。私は「本棚部長」と称し、定期的に企画を立てるなど、棚づくりのお手伝いをしています。

本棚と言えば、先日くにたちに電子図書館が開館しました。

「くにたち電子図書館」の開館を知らせる市報。

国立市の広報誌によれば、新型コロナウイルス感染対策という側面もあるようで「リアルな図書館に来なくても使える」「いつでも図書の閲覧ができる」「自分のパソコンやスマホから使える」というのが電子図書館の売りになっています。本棚も、電子的に眺めることができるというわけです。

本の種類はというと、小説や絵本、旅行ガイド、ビジネス書など7000冊ほど取り揃えられているそうで、自宅でごろりと横になりながらスマホで読みたい本をその場で読めちゃう。これはかなり楽しい試みなのではないでしょうか。

本との偶然の出会い

電子図書館に電子書籍となんでも電子になる昨今ですが、みなさんリアルな図書館って利用してますか?

国立市の「くにたち中央図書館」

僕はそこそこなユーザーで、家族も巻き込んで平均すると2週間に1度は通っています。

図書館っておもしろいところで、好きなところはいろいろあるのですが、、、特に好きなのは新刊コーナー(いや新着コーナーか)です。

書店の新刊コーナーには発売したばかりの本が並んでいます。対して図書館の新着コーナーはそういうことはほぼおかまいなしで、市民の声が大きかったものや、図書館が必要だと思ったものが少しずつ並べられています(選書基準はくわしく知りません。間違っていたらごめんなさい)。この並びが素人目には斬新でたまらない。だって、蝉の一生、ロヒンギャ問題、プログラミング教育にフィッツジェラルドが同じ棚に並んでいたりするんですよ! 別に蝉の一生とロヒンギャに文脈なんてなくていい。普段目にしないキーワードがバンバン飛び込んでくるだけで、十分楽しいんです。

こういう偶然の出会い(最近はセレンディピティと言うんですか。噛みそう)って、なんだか刺激的でワクワクするんですよね。そういう意味では国立本店の本棚も同じで、自分の思いもよらない本、こんな本あったのかー! という本に出会うことができます。

で、話を電子に戻すと、もし、これからどんどん広がっていく電子図書館にひとつ注文をするのなら、そういう偶然の出会いをなんとか電子的な場でも実現してほしいな、と思うんです。知らなかったら手に取ることもない本にこそ、思いがけない気づきが隠れていて、電子図書館はそういう本と出会える場であったらなと。そうしたら、もっと豊かなおうち時間が過ごせるようになるんじゃないでしょうか。

text by RYOJI AKIMOTO
秋元良仁
くにたち歴13年目、本とWebとLEGOが好きです。国立本店では、「ほんの団地」づくりに携わっています。メンバーによる個性的で魅力的な本棚、ぜひ見に来てください!
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