2021.07.17

7/30 ブックトークイベント 国立夜読 第38回 オンライン

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【ブックガイド部とは】
ブックガイド部は「読書の文脈づくり」をテーマしています。
本は一冊、一冊独立して存在していますが、見えない所でつながっています。
それは人も同じ。
独立して存在するものが交わるときにあらたな文脈が生まれてくるはず。
過去の本と今の本
過去の人と今の人
過去のテーマと今のテーマを
ブックガイドという形でつなげていくことが
われわれの活動の目的です。
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今回もオンラインイベント(ZOOM)で行います。

前回に続いて柄谷行人さんの『世界史の構造』を取り上げます。
(柄谷行人さんについては第1回のページで簡単に紹介しています。

5/28 ブックトークイベント 国立夜読 第36回 オンライン

全3回はざっくり以下のようなテーマで進めています。

第1回 交換から世界を見る(5/28終了)
文明勃興時期の変化(贈与・互酬とはなにか?)
氏族社会から国家へ
貨幣による交換の性質とはなにか?
第2回 国家の広がりと資本主義(6/25)
グローバルな拡大とは何だったのか?
産業資本はどのように拡大したのか?
ネーションとは何か?(国家と資本の組み合わせは何を特徴づけたか?)
第3回 アソシエーションと世界共和国(7月後半)
自由とは何か?
社会主義運動とは何だったのか?
アソシエーションとは何か?なぜ必要か?
どのような倫理的立場がとり得るのか?

第1回は「交換様式」というコンセプトを中心に、人類学的な知見などを説明しつつ、共同体の性質が時代によって移り変わる様子をお話しました。 第2回はその時代を特徴づける「支配的な力」を中心にお話しました
第2回は資本主義が現在のような形に成立していく様子について、主に世界帝国の広がりから国家の成立までの歴史的な流れと、その歴史的な流れが資本主義の形成とどのような関係になるのかをお話しました。さらに資本主義がヨーロッパにおいて広がったことから、産業資本主義以前と以降を分けるものが何かついて、やや込み入った議論もありました。

第3回はまだ見えない未来について議論したいと思います。柄谷行人さんは自分でもNAM(New Associationist Movement)を展開したように、アソシエーションという形態に着目しています。自由と平等を求める運動を社会主義運動と考えると、大きく国家による社会主義か、国家を否定する社会主義に分かれます。国家と資本主義が結びついてきた結果を踏まえ、まだ見ぬ後者のアソシエーションを考えてみるというのが『世界史の構造』の最後の議論です。柄谷さんは歴史と哲学の流れを巧妙に掴んで、カントの描いた「世界共和国」を新しい贈与の形について示唆しながら描くという考えを示しました。ただし具体的な形は示されておらず、あくまでもそれまでの「交換様式」との対比が述べられるのみです。
第3回は説明は少し短めに柄谷さんが最後にしめした考え方を紹介し、対話する時間を多めに取ろうと思います。

社会がどうなっていくのか、参加者のなんとなくの希望や不安を出し合いながら、『世界史の構造』を巡って話してきたことをさらに深めてみたいと思います。

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【概要】
日 時:7/30(金)19:30-21:30
場 所:オンラインイベント(ZOOM)
(申込みがあった方に参加URLをお知らせします)
入場料:無料
内 容:本をめぐるお話
参加方法: ページ下の力フォームから
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