2016.03.04

【今月の10冊】3月:男性が女性に贈りたい/女性が男性から贈られたい本

「国立本店」の運営メンバーたちが、月替わりのテーマに合わせて選んだ一冊をおすすめするこのコーナー、3月のテーマは「男性が女性に贈りたい/女性が男性から贈られたい本」。今回のテーマは3/5〜3/8まで開催される、くにたちミモザ散歩にちなんだもの。3/8はイタリアではミモザの日と呼ばれ、男性が女性に贈り物をする日とのこと。贈る本、贈られたい本、その理由は人それぞれ。男性から女性に、だけでなく、気になる人に贈りたくなる一冊が見つかるかも?(タイトル50音順)


::: 男性から女性に贈りたい本 :::

小学生だった皆さんへ

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先日、「女子はポテトサラダをそれほど好きではない」という事実を知りました。カレーやハンバーグほどではなくても、自分の中ではみんなが好きな食べ物と思っていただけに…。クラスで8番目にかわいいと思っている小学5年生の香な子とクラスメイトの男子のコーモリのお話で、ほのぼのして、微笑ましくて、自分の子どもの時を思い浮かべる本です。カレーなのか、ポテトサラダなのか、女性の感想を聞いてみたいです。

初めて詩の良さを知った本なので、一緒に話せればと思いました。

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小さい頃から詩というものに心が動いたことがありませんでした。「人間だもの」と言われても「そやね」と一言心でつぶやいて感想が終わってましたし、歌もメロディーで聞くことが多かったです。中学生の時に、本を読むようになったからかチューリップの「心の旅」にぐっときて歌詞にも気持ちが動くことを知りました。それでも詩は「小難しいorクサい」の二択だと思い、触れる機会を望んできませんでしたが、大人になってある日、なにげなく谷川俊太郎の「二十億光年の孤独」という詩を読んで自然と共感してる自分に驚きました。この詩の孤独についての表現にも共感しますが、最後の「二十億光年の孤独に 僕は思わずくしゃみをした」という箇所がとても好きです。これが無かったら、こんなに好きになってないと思います。谷川さんの詩の世界を一緒に話せたら面白いかなと思います。(本当は男女関係なく推薦してますが…)。

文学少女のバイブル

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戦前の華やかなモダン日本で結核により16年という短い生涯を終えたご令嬢の散文、日記、スケッチなどが収められている。まず「結核」「文学」「お嬢様」など、いかにも典型的な少女文学的世界が実在したという驚きがあります。彌千枝が人目に触れる事を意識せず病床で綴っていたものを死後、歌人の母が出版。川端康成は「いつも傍らにおきたい本」と絶賛したという当時たいへん話題になった本だそうです。80年前のリアルな乙女の感受性と豊かな才能に触れる事ができるのも「少女のバイブル」といわれる所以であります。平成の乙女にも是非、読んでいただきたい本です。

::: 女性から男性に贈られたい本 :::

ただ寄り添うように

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女性が男性から贈られたいマンガはなんだろう? 胸ときめく物語の背後には、プレゼントしてくれた人の思いがどうしてもちらつきます。印象的なシーンに遭遇するたび、あの人はこれを自分に読ませたかったのかな、と変に勘ぐってしまったり。そんな余計な想念をふわっと取り払って読ませてくれるこの本は、まるでミモザのように自然体です。作者が上京した頃のいろんな日常がのんびり描かれたエッセイマンガ。特定の感情をせきたてることなく、ただそばに楽しく寄り添ってくれる一冊です。こんな本をもらえたらとても嬉しい!

料理本ではなく、野菜の実用書

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落ち着く家と温かいご飯と心許せる家族と友人がいれば、十分なのかもなあ、と結婚して3年が経ち思っている。また、愛情を言葉にすることも素敵だが、長生きするために健康を気遣うこと、これも嬉しい愛され方だ。そんな中ご紹介するのはこちら。野菜に関する情報と写真がたっぷりと紹介されている。日々口にする野菜について学べ、また野菜図鑑として子供と一緒に楽しむこともできる。学んだ上で食べる野菜ってきっと更に美味しい。相手も同じように長く続く将来を考えて贈ってくれたとしたら、この上ない幸せかも。

自分がすきな本に逃げました。

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男性から贈られたい本…難しくて頭の普段使ってない部分を使ってひねり出しました。本を絡めて想いを伝える。お洒落でとても素敵です。でも伝えられる側が自分だと想像するとダッシュで逃げたくなります。はずかしい~~~! だからもう自分がすきな本にしました。ある本をすきになるまでにはいろいろな道がありますが、これは見た瞬間にすき!と思った本です。あかるくてやさしくてちょっとヘンテコな長新太さんの世界を一緒に覗いてふふって笑いあえたら嬉しいな~~と思います。

もう二度と読まないと思った、ロマンチックすぎて。

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異国に住む二人は会うこともなく、10年余り手紙のみで、恋をする。この美しいロマンスが現実にあったということに、軽いショックを受けた。言語も文化も超え、詩と文章だけで人を虜にさせたプリヤンバダのような女性に、私はなりたかった。好きな子がどんな顔をしてこの本を読むのか、向かいに座って眺めていたい。

音楽好きの人から贈られたい一冊

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個人的に、いま日本で活動している女性シンガーの中で、私が一番素敵な歌声だと思っているアン・サリーさん。実は医師であり、二人の女の子のお母さんでもあります。この本は、そんなアン・サリーさんが日々の暮らしのこと、音楽のこと、ニューオリンズ留学中のこと、家族のことなど様々なテーマで綴ったフォトエッセイ。透明感があり、優しくしなやかだけど芯がある、彼女の歌声そのままの空気が詰まった1冊です。「私の大好きな音楽」として掲載されているCDと一緒に贈ってもらい、好きな音楽について話せたら素敵だなと思います。

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