2015.03.14

【「ほんの団地」の物件紹介63 妄想団地408号室】

「妄想団地」には、妄想から生まれた「妄想住人」がいる…

◆しーちゃん 年齢不詳 妖精
408_room

妖精県マトリョーシ界から「ほんの団地」にひっそりと越してきた、5体1組のスィミヤー(家族のような…の意)…の真ん中サイズ、お風呂大好き、しーちゃん。ドラえもんのヒロイン、しずかちゃんにはあまりシンパシーを感じない。他のスィミヤーから見るとただのお風呂好きだが、風呂にやたらと長居するのは、清潔さを保つためではなく、リラックスするためでもない。浴室のユニットバスの、計算され尽くしたフォルムに惚れ惚れしているのだ、ひたすら。
妖精であるしーちゃんは、形があるようでない、人には決して気づかれぬ存在。形あるもの全てに、嫉妬の混じり込んだ羨望の眼差しを向けている。
「妄想団地」のこの部屋は、「ほんの団地」で共に暮らすスィミヤー達も知らない、秘密の部屋。移ろいやすいこの部屋をあえて選んだのは、しかしながら今までに出会ったことのない素晴らしいユニットバスを備えていたから。
ここは彼女が「形」と対峙する空間。最高のユニットバスの傍らで、彼女の「カタチ探求」が始まる。

>> 妄想住人・生みの親:加藤/ 育ての親(選書):妖精

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