2019.01.08

1/25 ブックトークイベント 国立夜読 第13回

13回0125

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【ブックガイド部とは】
ブックガイド部は「読書の文脈づくり」をテーマしています。
本は一冊、一冊独立して存在していますが、見えない所でつながっています。
それは人も同じ。
独立して存在するものが交わるときにあらたな文脈が生まれてくるはず。

過去の本と今の本
過去の人と今の人
過去のテーマと今のテーマを
ブックガイドという形でつなげていくことが
われわれの活動の目的です。
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読書範囲の広い国立本店メンバーの二人が様々な本を紹介していきます。
一冊の本から付随していつかの本を紹介するというスタイルです。

少人数でやっているので参加者の質問も大歓迎です。
テーマはややハードですが参加者からの反応を中心にして話を広げているので全くわからないということはないはず。

読書が重たいと感じやすくなってきた世の中で、一人では到達しがたい読書世界を案内できればと思っています。

【テーマについて】
今回取り上げるのは哲学者・中村雄二郎、そして同じく哲学者の西田幾多郎です。

いわゆる哲学の領域からはみ出すことの多かった中村さんは、いわゆる哲学者として振り返ることの難しい人かもしれません。中村さんは文化人類学や心理学などの知を参照することで、いわゆる哲学の領域が本質的に「問いかけ」であることを示し続けた人であるといえます。一方で西田幾多郎は日本を代表する哲学者。日本には独自の哲学ないといわれることもありますが、代表的な例外として西田は仏教的な言葉を使った、非常にわかりにくい独自の哲学的な思索を残しています。

中村さんは終戦直後に三木清の『パスカルに於ける人間の研究』を読んだことが哲学を専攻するきっかけになったと述べています。三木清には『人生論ノート』や『哲学入門』といった哲学的な用語がほとんど出てこない、一般の読者向けに書かれた本があります。三木には17世紀の哲学者・パスカルの影響があり、「すでにある枠組を否定して自分に立ち返る」というパスカル独特のスタンスが感じられます。中村は「哲学をバカにすること、それが真に哲学すること」というパスカルの言葉(『パンセ』)を座右の銘としていて、何度もの著作の中で紹介しています。本来目的だったことが、形だけ残って目的が忘れられてしまう。どんな領域でも起こりうることですが、そんなときに立ち返る運動として哲学がある、そう考えたがゆえに領域を超えて考え続けました。

中村さんがパスカル、三木清その他から受け継いだものは、哲学におけるエッセイ的な方法だと言えます。日本では散文として捉えられているエッセイですが、フランス語で「試み」を示すesseiから来ています。モンテーニュの『エセー』があり、ベーコンに『エッセイ』があり、思いつく所でヒューム、エマソン、ソロー、ニーチェ、ジンメル、ベンヤミン、アーレントなど、哲学・思想においてエッセイ的方法は決して傍流に位置するとは言えません。

そんな三木清の師匠にあたるの西田幾多郎ですが、中村さんは西田の方法もまた、エッセイ的なものであったと捉えています。そのように西田の考えたことを「問題群」として解体することで、現代を生きるわれわれにも届く哲学的「問いかけ」とした中村さんの試みを紹介します。

西田の考えたことのなかでも「経験と自己」を巡るもの、急激な近代化のもとに西洋的自我を受け入れざるを得なかった日本の状況のなかで西田が何を考えたのか、いま日本を生きる我々も通じる問題として向き合いたいと思います。

【概要】
日 時:1/25(金)19:30-21:30
場 所:国立本店
入場料:無料
内 容:本をめぐるお話
参加方法:FACEBOOKイベントページの参加ボタンを押す。
このページの下の国立本店のWEBページ入力フォームから

【今後の予定】
・民藝
・加藤周一
・渡辺京二
・河合隼雄
・網野善彦
・書物論
・振り返り

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