2016.02.14

第一回/国立市内最後の銭湯「鳩の湯」をすこぶる沸かすプロジェクト開始!

国立市内に銭湯があることをご存じでしょうか。それが、国立駅前のロータリーから旭通りを進んで徒歩8分ほど、クニタチスポーツガーデン(元あさひふれあい広場)の斜向かいの道を入った場所にある「鳩の湯」です。旭通りから少し奥まった場所にあり、煙突がないため、気付いていない人が多いかもしれません。

かつてはロータリーから富士見通りに入り、徒歩2分程度の位置に「富士見湯」(現・ノア国立ビル)、さらに進んで郵政大学校の一つ手前の信号で東に折り返した位置に「松の湯」がそれぞれありましたが、もう現存していません。日野市と接する多摩川沿いにはスーパー銭湯「国立温泉 湯楽の里」がありますが、「銭湯」と聞いて思い浮かぶであろう銭湯は、もう鳩の湯のみとなりました。

市内最後の銭湯となったこの鳩の湯を盛り上げ、多くの人に好きになってもらうことを目指し、国立本店と鳩の湯のコラボレーション企画「ポッポプロジェクト」は始動しました。

今回はまず前段として、この活動を始めることになったきっかけ等をご紹介します。


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一昨年の10月末、国立市で長く親しまれてきた銭湯「松の湯」が営業を終了しました。それからほどなくして、国立本店のメンバー数名で取材に伺い、店主の方にお話を聞く機会がありました。往時の賑わいがなくなり、経営を続けていくことが厳しい状況にあったとのことで、浴室の大空間はまだまだ使用に耐えられそうでしたが、あっという間に解体されてしまいました。

東京都の銭湯の数は、昭和40年代の約2,700軒をピークに、現在は計700軒を下回るほど、その数を大きく落としていると言われています。松の湯しかり、経営者の高齢化も相まって銭湯が次々に潰れていく状況の中、国立市内でも旭通りの「鳩の湯」を残すのみとなっていました。この頃、国立本店が関わった一大さよならイベント「旧高田邸と国立大学町」の準備と運営に奔走する中、「鳩の湯は大丈夫?」という思いが心の片隅にくすぶり続けていました。

そんな「鳩の湯」と関わるきっかけを、国立本店のお客さん、時々、メンバーのMさんが持ってきました。国立の事情通である彼が「クラウドファンディングについて説明して欲しい」というので、鳩の湯へ行くことになったのです。

クラウドファンディングとはインターネット上の専門サイトを介して、不特定多数の方(croud)から寄付を募る、資金調達(funding)の方法のこと。国立本店では先のイベント「旧高田邸と国立大学町」の記録を綴った、公式図録の製作に活用した実績があったので、体験談をお伝えすることになりました。

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4月17日の朝、Mさんと共にメンバー数名で鳩の湯を訪れました。店主の高張さんにお話を伺うと、銭湯のお湯を温めるためのボイラーが老朽化してきており、新調にあたり、資金を集める様々な方向性を模索しているということでした。

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クラウドファンディングがどのようなものか一通り説明し、逆に鳩の湯のことや銭湯事情など、色々教えていただく中、気になったのはやはり浴室のペンキ絵。銭湯絵師・丸山清人氏による見事な富士が男湯と女湯にまたがって描かれ、その裾野を広げていました。外光に照らされ、良い表情をした朝の富士は、けれどもよく見るとカビやら剥がれやらが目立つ。そういえば壁や天井も。ペンキ絵は湯気に晒される時間が長く、カビが繁殖しやすいため、1、2年に一度塗り替えるものなのだとか。

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時しばらくして再びお話を伺うと、ボイラーは国や市等の補助金を一部活用し、新調することになったということでした。ただ他の設備等へ廻す資金の余裕はなく、先のペンキ絵や壁、天井等は、ペンキの塗り替えの必要があるものの、そのまま放置せざるを得ない状況であることがわかりました。また同時に、学生街であるものの、最近では一人暮らしの家にも内風呂が標準化されているのが普通で、お客さんが徐々に減ってきているという実情も。

しかし、銭湯を辞める選択肢もある中、お客さんに励まされ、できる限り銭湯を続けていきたいという高張さん。高齢化の波が押し寄せる銭湯業界の中、まだ30代の高張さんが「鳩の湯」を先代から引き継ぎ、営業を続けていく決意をされたのは大きな意味があると思い、なんらかの形でぜひ応援したいと我々は考えました。

こうして、鳩の湯を盛り上げる、もとい、すこぶる沸かす!「ポッポプロジェクト」を始動することに。プロジェクトの詳細は、また次回。(第二回に続く)

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鳩の湯
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【住所】東京都国立市東2-8-19 →GoogleMap
【アクセス】JR国立駅南口を出て、左手の旭通りを10分程直進。進行方向左手に煙突が見えてきます。
【営業時間】午後3時~午前0時 月曜定休
【入浴料】大人(12才以上)460円/中人(小学生) 6才以上12才未満 180円/小人(未就学児) 6才未満 80円
【電話番号】042-572-0918
【ホームページ】http://hatonoyu.jp/

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